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 修理や修復はどのタイミングで行うのが良いのでしょうか。大抵は壊れたり機能が損なわれた時に修理や修復を行います。
でも壊れる前に対応出来ればそれに越したことはありません。壊れるまで分からない部分もバイクや車にはありますが、オーナーが意識を持てば未然に故障や不調を防げる部位もあり、いつも快適にバイクを使いたいのであれば実践して頂きたいと考えています。
 今まで当店で行った修理・修復の内、不慮のアクシデントや故障に気付くのが遅れた為に重傷となった、早く気付いて良かったと思われる症例をご紹介します。
フューエルタンクのヘコミを修復
【症例】
自宅付近の路地を走行中、民家車庫より突然子供が飛び出してきた為にフルブレーキ。速度は30km/h以下だったがフロントブレーキがロックし、車体右側に転倒、アクセルワイヤー取付部下の金具部分がタンクに当りヘコミが残った。
【修理】
一番手っ取り早いのはフューエルタンクを新品と交換する事。しかし新品部品の価格は非常に高価、またこの位の傷であれば板金塗装が可能です。このケースはヘコミがストライプにかかっていなかった為に板金塗装のみで修復が可能でした。
【完成】
フューエルタンクの塗装代は新品部品の約半分のコストで、見た目は全く分からない程の仕上がりです。
これは当店がいつも塗装をお願いしている板金工場さんの手によるものです。通常の板金工場さんはバイクの部品塗装はあまりやってくれなかったり、一部分のみの塗装は断られたりします。上記のような例でも全体を塗装しなければならないからストライプ類は用意して下さい等と言われるケースが多く、当然塗装代ももっと高くなりストライプの分も余計に必要となります。またストライプを張るのは中々難しいものです。
フェンダーやサイドカバー等のプラスティック類も塗装が可能ですので、ネイキッド車両にビキニカウルを付ける時にも車体色と同じ色や好みの色に着色する事も可能です。塗装や修復をお考えの方は是非ご相談下さい。

【例外】
フューエルタンクも上記のような比較的小さな凹みや傷の場合はリペア作業をすれば廉価で修理が可能だ。

しかし、右画像のように凹みが大きい場合は一考の余地がある。
これをリペアする場合は、タンク内側から板金が出来ない事もあり形状の修復にはかなりの技術力が必要になる。
また、塗装もキャンディ系なので塗料代も多少コストが高く、修正範囲もかなり大きくなってしまう。
新品のフューエルタンクの価格にもよるが、下手をするとリペア価格にもう少し上乗せすれば新品タンクとそう変わらなくなる可能性が考えられます。
ここまで重症の場合にはまず新品のタンクが入手可能か、また価格はどの位かを調べてからリペアを検討した方が良いだろう。年式が古く新品タンクが入手不可ならリペアするしかないが、損傷部分が大きい時は新品部品への交換もコストを考慮し、選択肢として考えた方が良いでしょう。
●サイドカバーの割れを修復
【症例】
駐輪場にて保管中、突風の煽りで右側に転倒した時に損傷を受けたサイドカバー。
欠けた破片は小さすぎて補修には使えなさそうな状態で当店に持ち込まれてきたもの。問題は、HONDAのバイクではあるがイタリア生産車両で日本国内で部品を製作していない部分でヨーロッパ手配が必要な部品であること。
部品の手配はしたものの3か月経っても音沙汰がなく、挙句の果てには在庫が無い事が判明しリペアせざるを得ない状況になった。
【修理】
幸いにも左側のカバーは無傷だったので、若干左右の形状は異なっていたが見本として使用することが可能でした。
【完成】
画像にはありませんが損傷部の裏側からFRPで補修、表側は割れた部分をパテで補修して塗装。
今回はサイドカバーの新品が入手出来ずリペアせざるを得ないケースでした。こればかりは新品部品があれば送料が掛かってもリペア代より若干安かったと思われるもの。ヨーロッパ工場で生産されたHONDA車はこのようなリスクがあるという一例です。
 
●エアクリーナーの汚れ
【症例】
新車購入後、15,000km程度走行までノーメンテナンスのエアクリーナー。ここまで汚れると燃費やアクセルレスポンスがかなり劣化していたと思われます。これは当社に定期点検で入庫した車両の物、新品との違いは一目瞭然です。
(左:4気筒スポーツ車、右:125ccスクーター)
【修理】
ここまでなるとクリーナー本体の清掃では間に合わず、新品交換しかありません。右側の画像も約20,000km走行のものです。
スパークプラグの汚れ
【症例】
新車購入後、一度もプラグのメンテナンスを行わず約20,000km走行の状態。電極の中心がすり減っているのが分かるでしょうか?
【修理】
これも新品に交換するしかありません。スパークプラグはそれ程高価ではないのでこまめに点検、できれば5,000kmに一度は交換する事が望ましい部品です。四輪車では10万km無交換でというのもありますが、バイクは四輪車と比較すると常用するエンジンの回転数が高く、同じ距離を走行したとしても回転数が高い分スパークプラグの発火回数はバイクの方が多くなります。まして原付クラスはかなり高回転で使用されるケースが多く、4気筒や6気筒でバイクより排気量の多い四輪車と比較すればバイクのスパークプラグは負荷が高く、消耗は激しいと認識すべき部品です。
ディスクブレーキパッド
【症例】
ディスクブレーキパッドの摩耗限界を遥かに超えて使用し続け、ディスクローターまで損傷した顕著な例です。ディスクパッドが無くなりベースの鉄板がディスクローターを擦り続け、最早ブレーキとしては機能しておらず非常に危険な状態。ディスクローターが割れ落ちるまではブレーキとしてある程度は機能していたと思われるものの、異常な音がしていたはず。
【修理】
これも全てを新品に交換せざるを得ません。画像上段は当店に持ち込まれた状態、画像下段は新品との比較です。取り外したディスクローターはディスクパッドの当り面が脱落、ブレーキは全く効かない状態。殆どのディスクプレートには右上画像に見えるように、「MIN TH 2.5mm」と刻印があり使用限界が厚み2.5mmと表示されている。この車両の場合はディスクプレートが2.5mm以下まで薄くなったら交換をしなければならない。
下の画像はXR230で、走行は約35,000kmで使用限界の3mmを超えてしまったもの。走行程度によって異なるがこのお客様は通勤や市街地走行が多く、ブレーキを使用する頻度は比較的高い。フロントブレーキパッドの交換は3回目、今回はディスクローターもこの先のことを考慮し交換となった。
ディスクブレーキキャリパー
【症例】
ディスクブレーキキャリパーは通常に使用していてもこの様な状態になります。画像はブレーキキャリパーを下から覗いたもので、真中に横並びに3個あるのがブレーキパッドを押すキャリパーピストンです。この間にブレーキパッドがセットされ、パッドとパッドの間にディスクローターが位置します。
この画像のバイクは約20,000km走行のものです。
【修理】
新品のブレーキパッドを組み付ける前にはブレーキダストの除去をします。注意したいにはキャリパーピストンはブレーキパッドが減るにつれせり出してきます。当然新品のブレーキパッドは厚みがあるのでこのキャリパーピストンをキャリパー側へ押し戻す必要があります。この汚れがあるまま押し戻してしまうと内部にあるOリングを痛めるので、ピストンを戻す前に少しせり出させ、丹念に清掃します。ブレーキパッド交換は簡単だと思われがちですが、このピストン清掃をしないまま押し戻すとOリングを痛めキャリパーピストンの固着等、ブレーキ機能に支障を来す原因となります。
ブレーキマスターシリンダー
【症例】
ブレーキマスターシリンダー内のブレーキオイルは通常使用においても劣化・変色します。ディスクブレーキの作動原理は「パスカルの原理」でブレーキレバーを握る事によりマスターシリンダー内のピストンを押し、ブレーキキャリパーに油圧を架けます。送られた油圧はブレーキキャリパー内のピストンを押して制動力を得ます。ブレーキオイルが変色すると見た目も悪いですが、沸点が下がっている事があるようです。通常使用においてはブレーキオイルの温度が極端に上昇する事はあまりありませんが、下り坂等で多用したりハードなブレーキングを行うとキャリパーを通じて温度が上がり、俗に「ベーパーロック現象」と言われています。ブレーキフルードには特有の成分が含まれており沸点は水より高いのですが水分が含まれると極端に沸点が下がります。成分上、吸湿性が高く水分を吸収してしまうと中々抜けません。こうなるとブレーキは殆ど作用せず危険な状態です。
防御策としては10,000kmもしくは2年に一度の交換が重要です。
【修理】
ブレーキのタッチが悪くなったり感じたらブレーキオイルを交換するのが得策です。また転倒等によりブレーキオイルにエアが入り、転倒前後では感触が異なってフワフワする握り心地や踏み心地の場合はブレーキラインにエアが混入しています。この場合にはブレーキオイルを交換、エア抜きを行います。上記画像はFTR223ですが、車検が無い為かなり長い間メンテナンスがされていなかった状態です。お客様からブレーキレバーの動きが渋いとの訴えがあり、ブレーキオイル交換とエア抜きをした結果、症状が改善されました。今回はマスターシリンダー内のピストンキットは交換しなくても大丈夫でしたが、ブレーキレバーの取付が正常(ピボット部の取付が正常)でレバーを握りこんだ時に引っ掛かるような感触がある時は同時にピストンキットの交換が必要です。
ブレーキオイルが減ったから補充して欲しいと言われる時がありますが、これはブレーキパッドが減った分油面が下がっているので補充した場合は次回のブレーキパッドを交換する時にブレーキオイルがマスターシリンダーから溢れないように注意が必要です。またブレーキオイル液面が低い時に転倒、運悪くブレーキを操作してしまった場合にはブレーキライン中にエアが混入する場合もあります。
フロントフォークのオーバーホール・オイルシール
【症例】
新車からのワンオーナー車、9年で約45,000km走行のCBR600F。フォークインナーチューブに目立つ錆や傷は無いがオイルシールが駄目になりオイルが漏るようになってしまった。今回の入庫は継続車検だったがフォークに限らずオイル漏れの状態では車検は不合格なので、オイルシール交換を兼ねてオーバーホール作業をすることになった。
オイルシールが駄目になった原因としては入庫前1〜2年は殆ど走行出来ず、久し振りに走行した直後に発生した。これはオイルーシールそのものが劣化していたのと同時にオイルシール内側(ボトムケース内側)は中のフォークオイルがシールに触れ適度なシール性を保っていたものが長く乗らない間に乾燥、ゴムの劣化も手伝い久し振りの走行で負荷がかかり漏れだしたもの。
【修理】
上記左側画像の上は清掃前、下は清掃後。フロントフォークのオーバーホール時はこの他にシール類は全部新品に交換するがインナーチューブやスプリングは問題の無い限りは再使用するので気を使いながら綺麗に清掃する。右側画像は同様に清掃前後のもので、この例はかなり汚れが酷い。エンジンオイル程ではないが定期的にフォークオイルも交換していればここまで酷い状態にはならない。できれば10,000kmに一度交換をお勧めしたい部分です。
エアバルブの亀裂
【症例】
タイヤの空気圧調整をする時にどうしても入れにくいのでバルブの向きを自在に動かせるようにバイクのエアバルブはゴムで作られている。四輪車と違ってエア注入口にまっすぐ空気入れがセット出来れば良いのだがバイクの場合は少々やり難い場合が多い。当然ゴムの劣化もあるのだが、どのバイクでも4〜5年するとエアバルブに亀裂が入り、エア漏れが発生します。
【修理】
これは新品に交換する以外に対策はありません。エアバルブのみ交換するのはエアバルブ代よりも工賃の方が高くつきますので、タイヤ交換等の時に同時に作業するのが良いでしょう。しかし、短期間に空気圧が低下する場合はコストに関わらず早急に対処が必要です。
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